映画 「日本の黒い夏」 松本サリン事件   

見たい映画リストはたまる一方! 「日本の黒い夏」 を見ました。やっと・・。これは、1994年におこった、松本サリン事件の冤罪(えんざい)にテーマを絞って、ドキュメントした作品です。(2001年封切)

 c0219595_23595728.jpg 松本サリン事件がもう16年前になるなんて信じられない!

 美しい長野県松本で、前代未聞の毒ガス事件がおこり、被害者のはずの”河野義行”(こうのよしゆき)さんが、犯人とされ、地下鉄サリンで無実が晴れるまで、無実の罪をきせらました。
 当時、サリンも冤罪も、ともに救いのない、悲惨な出来事であるにもかかわらず、映像を通して伝わってくる、河野さんの人柄だけが、唯一救いとして、その頃の私の心に残っていました。。

 一市民にすぎない男性のどこに、こんな力があるのだろう、と、私は衝撃を受けました。それで、ずっとこの映画見たかったのです。

 映画は、高校の放送部の二人が、松本サリン事件の、”河野さん冤罪事件”を検証するために、中井貴一演じる地方テレビ局のデスクを中心とした、当時のメンバーに取材する、という形で進められています。。

 映画は、語ります。”河野さんが犯人ありき”、で決着をいそぐ長野県警。他社との報道合戦にしのぎを削る新聞テレビ。そして、報道をうのみにする私たち。寺尾 聰が河野さん役です。いい感じ。

 地下鉄サリンがおこって、河野さんの無実が晴れることになるのですが、長野県警が河野さんに固執してなかったら、オウムの存在を、もっと早くクローズアップすることができて、地下鉄サリンは防げたかもしれません。
 
 当時、冤罪が晴れたとき、たまたま見ていたニュースステーションで、言葉を並べ立てて同情する、かの久米宏さん(世論を我が物顔に作っていた名キャスターさんです。知ってると思うけど。)と、たんたんと話す河野さんの、明らかな品格の違いを感じたものです。

  理不尽な大罪をきせられて、苦しみあげたはずなのに、河野さんのおだやかさは、救いのない松本サリン事件における、たった一つの光のように感じました。この映画も、そのことを描き出すことに成功しています。

  河野さんは、もう60歳を超えていらっしゃるでしょうか。残念なことに、2008年に、サリンで植物状態になられた最愛の奥様は亡くなってしまった、ということも、知りました。

 心に残る現代の日本人をあげるなら、私は河野さんも選ぶでしょう。
機会があったら 「日本の黒い夏」 どうぞ見てみてください。中井貴一もとっても素敵ですよ。

あんな事件が巻き起こされていながら、オウムがまだ存続しているというのは、なんとも複雑です。

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by urakawasika | 2010-04-25 00:06 | この映画見てみて! | Comments(5)

Commented by ゆりしゃん at 2010-04-26 01:32 x
本当に河野さんは奥様も被害にあわれた上に、さも犯人であるかのような警察の捜査、マスコミの報道の仕方によって、人生を大きく変えられてしまったと思います。テレビで報道されていることがすべて真実ではないと思いました。当初私もテレビの報道を見て、うのみにしていたので、まさかオウムという集団が関わっているとは・・・。 報道って怖いですね・・・そしてそれを見る側の自分も、自分なりに考えてうのみにしてはいけないな、と思います。  奥様が亡くなられたのを以前テレビで知りました。介護をずっとされている様子が報道されていましたが、介護の合間にも、冤罪についての講演など積極的に活動されていました。  すごい方です(言葉が適当ではありませんが・・うまく表現できません)
Commented by おきゅーと at 2010-04-26 20:33 x
始めまして、お近くの出身です。河野さんのことですが、サリンが単に薬剤を混ぜただけで出来ることは、有得ないのです。そうなら、他でも簡単に作って使うでしょう。そのことを知人に話したら、変人扱いされました。その時、マスコミに限らず、世間の好い加減さを痛感しました。高校の化学レベルの知識さえ欠如した社会とは・・・!
Commented by urakawasika at 2010-04-26 23:32
コメントありがとうございます。ゆりしゃんは、サリン事件の時はいくつくらいだったのでしょうか。(あたくしは、30歳前後、ということにしときましょう。
 映画では、有機リン系化合物であるサリンをバケツで誰でもが調合できる、と証言した化学者が現れます。おきゅーとさんのコメントを読むと、その化学者はどういうやからなのでしょうね。それが、マスコミに火をつけたようです。
 ちょっと化学をかじったことのある人なら、化学プラントがなければ、合成できないということを知っているのであれば、でたらめですね。
 でも、歯科関係の報道でも、すでにこれは間違ってました、みたいな声明を出したようなことが、平然と宣伝されることがあります。翌日患者さんに尋ねられて困ることが現にありました。
 何しろ、患者さんは、医者の言うことより、テレビで言うことのほうを信じますから。(笑) 
 逆に、一生懸命説明してなかなか理解されないことが、ある日テレビで取り上げられると、いきなり受け入れられる、みたいなこともあるけど。
 サリン事件は、やはり、それぞれの思いで、それぞれの見方をしていたのですね。教訓が生かされたいものですね。
Commented by ゆり at 2010-04-27 00:22 x
高校生でその当時はテレビの報道を見て、この人が犯人なんだと思っていたのが、あとでオウムの犯行が分かり強い衝撃を受けたのを覚えています。オウムの犯罪内容そのものも勿論衝撃的でしたが、警察もテレビで言われていることも全て正しいと思っていたことが、違うことが分かりそちらも驚きでした。 
Commented by urakawasika at 2010-04-28 23:57
ほんとそうですね。でも、最近の小沢さんバッシングにも似た感じを受けてます。だって、政治ブログを見ると、まったくテレビと論調が違います。反省なく、いつも繰り返されるマスコミ報道です。気をつけましょう!

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