タイの企業戦士たち   

 少しずつ、でも確実に、私の認識していた日本の国はまったく別の国になっていた。
 何かにつけて最近私はそう思う。
 もしかしたら、私が50年近くも生きてきたからかもしれない。

 さっきテレビを見ていて、タイが日本に変わって、ものづくりの拠点になっている、ということを知った。太田区のイメージで誇っていたものづくりは、そのまま、アジアにシフトした。安い人件費を狙って、末端の仕事だけをさせているのか、と思いきや、タイには、すでに日本をこえた職人がいるという。

 タイで日本から技術を学んだ職人が会社を立ち上げ、その会社は日本企業を買収したと言っていた。タイ人の社長が、買収した日本の会社に来て、日本人をリストラしていた。

 なんだか背筋がぞっとした。

背筋がぞっとするのは、きっと私が昔と比較するからだけであって、たぶん、若者はすんなり受け入れるのかもしれないけれど。

 私の10代は、漠然と、親より幸せになれる、と誰もが思っていたような気がする。敗戦国の何もない時代を、一生懸命生きてきた親世代より、何もかもが恵まれていたと思っていたし、社会はすべて右肩上がりで
、将来に、誰もが希望をもっていた。一生懸命がんばったら、とりあえず、道も開け、どこかに着地することくらいは、たやすいことだろうと思っていた。(たぶん)

 でも、タイで苦労している日本人は、どこへ着地するんだろう・・・と思った。愛する祖国で、今までのように、終の棲家(ついのすみか)は得られないのだろうか? タイで成功しても、家族を残して暮らしているとしたら、それは何のための苦労なのだろうか? 過剰な競争にさらされて、出稼ぎを余儀なくされる企業戦士たちは、どんな幸せのイメージをもっているのだろう?

 常識は、まったく変わり、変化のスピードもさらに加速し、何を信じて進めばいいのだろう?

 変わらない真理を手にしたものが、きっと幸福になれるのかもしれない。真理とは何であろうか?

 それは、神であり愛である・・・・聖書にはそう書いてある。なんたって、数千年の昔からの真理というのだから、かなり深い。

久々に牧師さんの話を聞いた日曜日でした。(おちこぼれクリスチャンの私です。)

”相対的なものだけを見て、立ち位置を見失うことがないようにしなくては”。と感じたオフでした。 


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by urakawasika | 2010-08-23 00:27 | 社会

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